ハイブリッド車の寿命は長い?短い?買い替えの目安やガソリン車との違い、中古車購入のポイントまで徹底解説いたします!
2023 / 3 / 23 (Thu)
車の豆知識
はじめに
皆さま、こんにちは!
いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。
神奈川県横浜市にある車買取専門店Firstです。
Firstは横浜アリーナのある新横浜に店舗を構えています。
さてさて、ハイブリッド車が市場に登場してから20年以上が経ちました。
現在ではバリエーションも増え、各メーカーの主力として高い人気を集めています。
今まさに購入を検討している方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ご存じの通り、ハイブリッド車の魅力は低燃費でエコなところ。
高い性能を兼ね備えた車である一方、その複雑な仕組みから「寿命が短い」という噂もよく耳にします。
また、ハイブリッド車を購入するにあたっては、ガソリン車との違いや故障時の対応策なども気になるポイントですよね。
そこで今回は、ハイブリッド車のシステムやガソリン車との比較、本当の寿命について徹底解説し、理解を深めていきたいと思います。
また、記事の後半ではハイブリッド車に長く乗るコツや中古車購入時の注意点もご紹介していますので、車選びの参考にしてみてくださいね!
それでは早速、ハイブリッド車はどのような仕組みで走行しているのか?その概要を解説していきます。
ハイブリッド車の仕組みとは?概要を解説
「ハイブリッド」という言葉はさまざまな業界で使用されていますが、自動車業界での定義は「2つ以上の動力源を備えた車」を指します。
代表車種として、トヨタプリウスや日産ノート、ホンダインサイトなどが有名でしょう。
ハイブリッド車は、低速時は電気で動くモーターを使い、燃費効率のよい速度になったらガソリンエンジンに切り替えて走行する仕組みになっています。
これにより、燃費性能が上がり排気ガスの排出も抑えられるため、エコフレンドリーを実現しているのです。
現在販売されているハイブリッド車は車種やメーカーによってシステムが異なっており、大きく3パターンに分けることができます。
3つのハイブリッドシステムの特徴
方式 | 代表車種 | 特徴 |
パラレル式 | スズキハイブリッド | エンジンが主な動力源となり、モーターがアシスト |
シリーズ式 | 日産e-POWER
ダイハツe-SMART HYBRID |
走行時に使用するのはモーターの駆動のみ。エンジンはモーターの発電に使用。 |
シリーズパラレル/
スプリット式 |
トヨタハイブリッドシステム
ホンダe:HEV |
走行シーンに合わせてエンジンとモーターを使い分ける
|
それぞれ細かな違いはありますが、基本的にはエンジンとモーターそれぞれの力を利用して走行する車だと認識しておけば問題ありません。
そんなハイブリッド車を購入しようか検討する際、まず気になるのはガソリン車との違いですよね。
そこで、次のところではハイブリッド車とガソリン車との比較を項目別にまとめていきたいと思います。
ご自身が車を所有する上での優先事項を考えながら、チェックしていきましょう。
ハイブリッド車とガソリン車の違いはどんなところ?
売買価格で比較
販売価格は全メーカーでガソリン車よりもハイブリッド車の方が高めの傾向にあります。
理由は「ハイブリッドシステム」の搭載に多くのコストがかかっているからです。
しかし、売却時に高く売れるのもハイブリッド車。新車価格が高額であることに加え、低燃費で維持費がかからないことから中古車市場でも需要があります。
人気車種ほど高額買取が期待できるでしょう。
税金面で比較
ハイブリッド車は排気ガスの排出を減らせるため、エコカー減税の対象となります。
エコカー減税とは、燃費や排ガス性能が優れた車に対して初回の税率を減免する仕組みです。
また、自動車税についてはグリーン化特例の適用が可能です。
プラグインハイブリッド車をはじめ、特定の車について新規登録の翌年分の自動車税が75%減税されます。
(参考:https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_fr1_000028.html)
どちらもガソリン車では得られない優遇措置ですので、適用車種かどうか確認してみてください。
静寂性で比較
一般的にハイブリッド車の方が静寂性は高いとされています。
理由としては、モーター走行時に排気音が出ないことが考えられるでしょう。
ただ、静かすぎるというのはデメリットにもなりうるので注意が必要です。
静寂性が高いと歩行者が車の接近に気づきにくく、ガソリン車よりも接触事故が起こるリスクが高いことを覚えておきましょう。
乗り心地・燃費性能で比較
車種やグレードにもよりますが、ガソリン車よりもハイブリッド車の方が燃費はもちろんのこと、乗り心地もかなり良いと言えるでしょう。
発進時や加速時、エアコン使用時のアイドリングストップなど、ガソリンを消費する動作を電気で補える点は大きなメリットです。
電気モーターを搭載していることで、回転をはじめた瞬間から最大トルクを発揮するため、スムーズでパワフルな走行感を味わうことができます。
さて、このように車両価格の高さではガソリン車に劣るものの、メリットや魅力が多くあるハイブリッド車。
そんなハイブリッド車は「寿命が短い」という噂は本当なのでしょうか?
ハイブリッド車の寿命が短いって本当?
ハイブリッド車は、搭載されているバッテリーの機能低下や劣化への懸念からガソリン車よりも寿命が短いというイメージが定着してしまいました。
ですが、多くの自動車メーカーはハイブリッド車の保証期間を5年または10万㎞までと定めており、もしもの時には安心して保証が受けられる仕組みになっています。
【参考:各メーカーの保証について】
メーカー | 保証期間 |
トヨタ | 新車登録から5年間もしくは走行距離10万kmのいずれか早い方 |
日産 | 新車登録から5年間もしくは走行距離10万kmのいずれか早い方 |
ホンダ | 新車登録から3年間もしくは走行距離6万kmのいずれか早い方 |
スズキ | 新車登録から5年間もしくは走行距離10万kmのいずれか早い方 |
三菱 | 新車登録から8年間もしくは走行距離16万kmnのいずれか早い方 |
一般的な乗用車の走行距離は年間1万㎞以下が平均的です。
その10倍の走行距離までをも補償するのですから、メーカーとしてもそれだけハイブリッド車の寿命について問題視していないと言えるでしょう。
ただ、ハイブリッド車のバッテリーには寿命があり、車として寿命を左右する大きなポイントであることは事実。
その点について、次のところで詳しく見ていきましょう。
ハイブリッド車の寿命=バッテリーの寿命
ハイブリッドカーのバッテリーには以下の2種類があります。
- 駆動用
- 補機バッテリー
それぞれ寿命が異なるため、事前に把握しておくことが大切です。
駆動用バッテリー
駆動用バッテリーはハイブリッドカーの電動モーターを動かすために必要なもので、いわば心臓部のようなものです。
駆動用バッテリーの製造技術は日々進化しており、世に出回り始めた初期と比べると寿命も長くなっています。
現在では、バッテリーの寿命は10年以上、走行距離だと15万km~20万kmが目安。
バッテリーの寿命が平均的な車の寿命をカバーするようになっているため、よほど酷使しない限り交換不要のケースが多いでしょう。
【寿命を知らせるサイン】
- 運転モニターのバッテリー容量計で確認可能
- モニターにメッセージが表示される
- 燃費の悪化
補機バッテリー
補機バッテリーは、従来通り電装品の電力を担っているほか、駆動用バッテリーの立ち上げにも欠かせない重要なものです。
補機バッテリーが上がってしまうとエンジンがかからなくなってしまうので、注意しましょう。
補機バッテリーはガソリン車と同じ鉛蓄電池ですが、交換時期は異なります。
車種 | 交換目安 |
ガソリン車 | 2~3年 |
ハイブリッドカー | 4~5年 |
【寿命を知らせるサイン】
- エンジンのかかりが遅い
- ヘッドライトが暗くなる
- パワーウィンドウの動きが遅い
- クラクションの音が小さい
現在のハイブリッド車はバッテリーの故障によって急停止してしまうことはほとんどありません。
しかし、不具合が起きた場合の交換費用は高額になるので、前述したような保証期間を各社設けています。
また、同じハイブリッド車でも、搭載しているバッテリーの種類はメーカーによって様々。
購入時には保証期間と種類別の寿命とのバランスを考慮し、万が一でも負担が軽く済むものを選ぶとよいでしょう。
ハイブリッド車の電池の種類の違い
例えばトヨタの場合、最新モデルに搭載されているバッテリーはニッケル水素電池。
通常寿命は10年以上と種類別では最長で、交換費用は20万円前後です。
一方、ホンダや日産で採用しているバッテリーはリチウムイオン電池を利用したもので、寿命が7年程度、修理費用が25万円前後となっています。
スズキも同様にリチウムイオン電池ですが、大容量バッテリーとしながらも寿命は5年以上を保証。保証外交換費用を概ね12万円前後としています。
なお、各メーカー保証期間だけでなく、バッテリー容量保証の付帯等保証内容もそれぞれ異なるので、購入前に公式HPなどでチェックしてみてくださいね。
このように、車種ごとにバッテリーの寿命期間は異なるものの、実際にハイブリッド車だから早々に寿命がきて乗れなくなるといった事例はほとんどないとされています。
仕事で長距離を走行する方やタクシーの運転手などでも、10万㎞以上全く問題なく走っているケースが多いでしょう。
よって、繰り返しになりますが、ハイブリッド車のイメージとして定着している「寿命が短い」という固定概念は拭い去った方が賢明であると言えます。
その上でハイブリッド車により長く乗りたいのであれば、以下の3点を意識してみましょう。
ハイブリッド車に長く乗るためのポイント
①EVモードを使いすぎない
ハイブリッド車を長く乗るための最重要ポイントは、EVモードを使いすぎないことです。
モーターを酷使するとその分バッテリーの寿命が短くなります。
バッテリー残量に応じてエンジンのモードを使い分けることで、モーターへの負担が軽くなり寿命を延ばすことができるでしょう。
②過充電しない
充電量が多いまま車を保管すると、バッテリーが傷む原因になりかねません。
バッテリーは程よく電圧が消費された状態で保管されるのがベストなので、過充電は避けるようにしましょう。
③車の保管場所にも注意
特に真夏に気を付けてほしいのが、車の保管場所です。
バッテリーは高温状態が続くと劣化しやすくなるので、ガレージなどの閉め切られた空間での保管には注意しましょう。
さて、ハイブリッド車は新車だと高額であることから中古車で購入したい方もいらっしゃるのではないでしょうか。
最後に、ハイブリッド車の寿命を考慮した中古車選びのポイントをご紹介していきますね。
ハイブリッド車の寿命を考慮した中古車選びのポイント
ハイブリッド車でも年式と走行距離が最優先
中古車選びの基本は「年式」と「走行距離」。これはハイブリッド車でも同じことが言えます。
年式が古くバッテリーが傷んでいるものは、購入後すぐに交換が必要になり大きな負担となる可能性があります。
また、走行距離が少なくても低年式だと、経年劣化による故障リスクが高くなるので注意が必要です。
ハイブリッド車を中古で買うなら、予算が許す限り高年式・低走行距離のものを選ぶようにしましょう。
後期型を探してみる
同じ車種でも後期型の方が走行データや改善点をフィードバックされているため、車としての完成度が高くなります。
ハイブリッド車は特殊な構造によりその傾向が顕著なので、意識して後期型を探すようにするとよいでしょう。
メンテナンス歴は必ず確認
ハイブリッド車はシステムを搭載している分、ガソリン車よりも車両重量が重たい傾向にあります。
この重さは足回りの負担にダイレクトに影響するため、定期的な整備・点検がより一層重要になるのです。
中古車購入時は、整備手帳で前のオーナーのメンテナンス履歴を必ず確認し、状態のよいものを見極めましょう。
おわりに
今回は、ハイブリッド車のシステムや本当の寿命、ガソリン車との比較について解説し、長く乗るコツや中古車購入時のポイントをご紹介してきました。
いかがでしたでしょうか?
ハイブリッド車はバッテリーの劣化が懸念されることから寿命が短いのでは?と思われていますが、性能の向上によってガソリン車と同じような期間乗れるようになりました。
バッテリー自体の寿命は10年程度ですが、交換すればもっと長く使い続けることができるでしょう。
ただし、交換費用は高額ですので、メーカーごとの保証や電池の種類について把握した上で購入する車を決めるのがおすすめです。
また、車両価格が高めなハイブリッド車も中古でなら手が届きやすくなります。
その場合は少しでも長く使えるように、年数・走行距離やメンテナンス歴は必ず確認するようにしてくださいね。
さて、神奈川県横浜市にある車買取専門店Firstでは、中古車の購入に関するご相談も受け付けております。
中古のハイブリッド車をお探しの方はぜひ一度お問い合わせください。
皆さまにとって「最高の出会い」となるよう、誠心誠意ご対応させていただきます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。