運転歴10年でも意外と知らない!?ハイオク、レギュラー、軽油の違いについて徹底解説いたします!
2021 / 12 / 7 (Tue)
車の豆知識
はじめに
皆様、こんにちは!
いつもfirstのブログをご覧頂きありがとうございます!
今日はハイオク、レギュラー、軽油の違いについてお話をさせてください。
車を動かすには当たり前ですが燃料が必要となりますよね。
燃料にはハイオク、レギュラー、そして軽油と3つの種類があるのですが具体的な違いをご存知でしょうか?
意外にも何がどうそこまで違うのか知らない人も多いと思います。
実は昔の私もハテナでした笑。
そして今回の記事ではハイオク、レギュラー、軽油の違いを詳しく解説していこうと思います!
まず、燃料は同じ石油でもガソリン(ハイオク、レギュラー)と軽油では性質が全く異なるところから説明をさせて下さい。
性質の違い
軽油もガソリンも原油を蒸留して作られていますが、沸点温度が大きく違います。
ガソリンは35度から180度で、軽油の沸点温度は240度から350度となっている。
このようにガソリンの方が沸点温度が低いです。
その為、ガソリンは引火性が高いので、プラグで着火をし、爆発させることによって車のエンジンを動かしています。
反対に、軽油は着火点が低いため圧縮による自然発火によってエンジンを動かしているのです。
このようにガソリンと軽油ではエンジンの動かし方が全く異なっているのです。
次のところでガソリンのレギュラーとハイオクの違いについて話していきます。
レギュラーとハイオクの違い
ガソリンのレギュラーとハイオクでは大きく分けると3つの違いがあります。
- 品質
- オクタン価
- 価格
品質
ガソリンは本来そのまま燃料として使ってしまうとノッキング現象(異常燃焼)を起こしてしまいます。
ノッキング現象を起こしにくくする為に、ガソリンに添加剤を加えたものがガソリンスタンドでいつもみなさんが給油しているガソリンです。
また軽油との違いでも少し書きましたが、ガソリンを入れてエンジンを動かすというのは、圧縮した空気とガソリンの混合気をピストンさせ、プラグで着火をし爆発させてエンジンを動かすことです。
このプラグで着火をする前に勝手に爆発してしまうことをノッキング(異常燃焼)といいます。
レギュラーガソリンにも添加剤を使用していますが、ハイオクはノッキングを起こしにくくする為に添加剤がさらに多く使用されています。
その為レギュラーガソリンの方が燃えやすく、ハイオクの方が燃えにくいです。
一見すると燃えやすい方が高性能でハイパワーな気がしてしまうかもしれません。
でも実はそうではなく、燃えやすい方がパワーが余ってしまって燃えカスが残りやすかったり、ノッキングを起こす確率も上がるのです。
この燃えカスについてですが、魚を焼く時のことを想像してみて下さい。
いきなり強火で焼くと魚は黒焦げになります。
中火で焼くと徐々に焼けてくるので黒焦げになる部分は少なくなりますよね!
この黒焦げになる部分は、パワーが余った為にできた燃えカスと考えてみてください。
ハイオクは燃えにくいのでパワーを無駄にすることなく燃えていき、燃えカスもレギュラーに比べるとそもそも少ないです。
そしてエンジンをクリーンに保つ為、ハイオクには燃えカスを洗浄するための洗浄剤も含まれています。
そうすることで有害な排出ガスを抑えられるのです。
すなわちハイオクはとても重要視されている環境問題にも優しい部分もあるのです。(もちろん1番は排気ガスの出ない電気自動車ですが)
まとめますと、ハイオクを作るためには何も入っていないガソリンに添加剤を使ってレギュラーガソリンにします。
そのあとで、更に様々な添加剤で加えて燃えにくくしていますので当然コストがかかります。
これがハイオクがレギュラーガソリンよりも高い理由なので覚えておいて頂けたら幸いです。
それでは次のところではあまり聞き慣れないかもしれないオクタン価の話をしていきます。
オクタン価
オクタン価とは上記で書いたノッキングの起こしにくさを表す数値のことです。
オクタン価が高い程ノッキングは起きにくくなります。
日本ではJIS規格(日本産業規格)で96以上がハイオクガソリンと定められているのに対して、レギュラーガソリンは89以上です。
ちなみにですが、欧州ではオクタン価95のガソリンを使用することが欧州燃料指令で定められています。
そのため欧州車を日本で走らせるとなるとレギュラーだと89以上になっているため、基準に達せず必然的にオクタン価95以上のハイオク一択となってしまうのです。
そんな中、ハイオク=高級車のイメージがあるかもしれません。
実はその通りであり、高級車代表のメルセデスやポルシェ、ランボルギーニなど輸入高級車の多くはオクタン価の問題があるため、ハイオクを燃料として走らせていることが多いのです。
(ディーゼル車は除くことだけ注意をして下さい。)
さてここまでがオクタン価についてでしたが、次のところでは価格の違いについてお話をしていきます。
価格
レギュラーガソリンとハイオクの違いは何と聞かれると多くの人は価格をイメージすると思います。
私もハイオクは高い!高級な車が使用する高級なガソリン!そのイメージがとても強いです。
品質のところでも書きましたが、ハイオクの方が様々な添加剤を使用しているためコストもかかります。
その結果、価格が高いのです。
実際に価格を比べてみると、ハイオクはレギュラーに対して1ℓ当たり10~15円程高いです。
例としてトヨタミニバンハイブリッド車、2021年11月の神奈川平均値で出していきます。
1ℓレギュラー156円、ハイオク169円で30ℓ入れる場合だと、レギュラー車の場合4680円。
ハイオク車は5070円。
一回当たり5070−4680=390円。
月2回給油する場合、10140−9360=780円の差。
年間に換算すると121,680− 112,320=9360円の差です。
これで見てみると意外とそこまで大きくは変わらない?と思ってしまうかもしれません。
でもこれは30ℓでの計算でしかないので実際はもう少し高いと思います。
50ℓだと仮定すると一回当たり8450円。
月2回給油で16900円となり年間202,800円かかります。
30ℓと50ℓでは202,800− 112,320=90,480円の価格の差が出てきますよね。
家族4人、伊豆あたりの旅館に2泊できてしまうくらいの価格です笑。
ここまで見ていると値段の差はあると言えどハイオクの方が品質も断然良い!!!
ハイオクをこれからは使おうかなと思う方もいるのではないでしょうか?
しかしながら、いくらハイオクが品質が良くてもレギュラー車でパフォーマンスが上がるとは限りません。
なぜならば、車にはハイオク車とレギュラー車、ディーゼル車(軽油)とその車に見合った(向いている)ガソリンがあるからです。
種類に見合った燃料を使うべき
なぜハイオク車はハイオクを使った方が良いのか?
ハイオク車はパワーがある車が多いのですが、混合気の圧縮比がレギュラー車より高いためシリンダー内の温度も圧縮比に伴い上昇するので、実はノッキングが起きやすくなります。
そこで、燃えにくいハイオクを使用することで混合気の圧縮比を高めてもノッキング現象が起きにくくなるのです。
またハイオクの方が燃えにくいため、より圧縮してハイパワーな走行が可能なのです。
圧縮比が高い方がより大きな力が出せるため、V6エンジンやスポーツカーなどがハイオク使用なのです。
さて、ここまでレギュラーとハイオクの違いを詳しく書いてきましたが、ここからは軽油(ディーゼル車)について話していきたいと思います。
軽油車について
まず軽油車とガソリン車のエンジンの動かし方の違いからです。
冒頭でお話をしましたが、軽油は燃焼室の大きさに関係なく一気に爆発的な燃焼をするために、排気量を大きくすることができます。
このためバスやトラックなど大型車に多く使用されてきました。
また軽油はガソリン(レギュラー)車に比べ価格も1ℓ当たり20円~30円も安く、燃費も良いとされています。
そこがとにかくメリットです。
反対に、デメリットは軽油を使用している車は真っ黒な排ガスを排出し、横を通る時は息を止めていたくらい臭くて、大気汚染が何よりも酷いこと。
これが数年前までのイメージでした。
ただ現在はクリーンディーゼルがメルセデスベンツ、BMWなど輸入高級車やマツダやトヨタ、三菱などの国産車でも販売されています。
それならば日々の生活費が抑えられる!大気汚染もされない!ディーゼル車って最高!!って率直に思いますが、レギュラー車に比べて車両価格は高いです。
そして維持費もさらに高いのです。
そんな中、ハイオク車にレギュラーを入れた場合、レギュラー車にハイオクを入れた場合はどうなるでしょう?
また軽油車にガソリン(ハイオク、レギュラー)を入れた場合はどうなるのか?
これらについての疑問を解説していこうと思います。
それぞれ違う種類の燃料を入れた場合
ハイオク車にレギュラーを入れた場合
もちろん車が1発で壊れてしまうってことは実はありません。
現代の車にはノッキングセンサーと言う機能が付いているので、ノッキングを防止してくれるからです。
なんて有り難い機能なんでしょう!
それなら安いしハイオク車だけどレギュラー使おうかな、、?と思いましたよね?
結論から言いますとそれはやめた方が良いです。
レギュラーガソリンをハイオク車に入れることにより本来の状態よりも低圧縮された状態で爆発してしまうため、ハイオクの十分なパワーを発揮できません。
また壊れないなら大丈夫かな?と思い、何度も何度もレギュラーガソリンを使用してしまうと必要以上のパワーで燃えるため燃えカスも出ますしその為燃費も落ちます。
そして何よりセンサーなどに悪影響を及ぼす可能性もあるためやめた方が無難です。
一方で、レギュラー車にハイオクを入れた場合はどうなるのでしょうか。
レギュラー車にハイオクを入れると?
ハイオクの添加剤の中には洗浄剤が入っているのでエンジン内が綺麗になるんじゃないかな?
掃除をしてもらう名目で高いけどたまにならハイオクを使っても良いんじゃないかな?
そうするともしかしたら燃費も良くなるんじゃないか!!と私も思いました。
まずハイオクを入れたところで壊れてしまうことはないので全く問題はありません。
ですが、ハイオクを入れたことによって多少、、ほんの少しだけ燃費の改善も見られることもある!と、言う意見も聞きますがハイオク自体の価格を考えるとお得感は全くありません。
私はとてもそこをシビアに考えていて、やはり結論としてはレギュラー車にはレギュラーガソリンが一番です。
それでは最後に軽油車にガソリン(ハイオク、レギュラー)を入れた場合です。
軽油車にガソリンを入れた場合
そもそもですが、エンジンの動かし方が違うので動かせません。
ただたいていの場合は軽油がまだ残っているため最初は動き出します。
その後徐々に動かなくなり、止まってしまい、エンジン音が高くなり、排気ガスの色が白くなってきます。
そもそもガソリンには十分な潤滑性がないためここまできてしまうと燃料噴射ポンプが破損し、燃料の噴射ノズルが故障する可能性がある。
そのため多額の修理代がかかってきてしまうかもしれません。
そうなってしまう前にエンジンをかけず燃料の入れ替えをした方が賢明です。
そうすれば、大きな問題は起きないで済みますから。
このようにハイオク車にはハイオクをレギュラー車にはレギュラーを軽油車には絶対的に軽油を使いましょう!
終わりに
ここまで運転歴10年でも意外と知らない!?ハイオク、レギュラー、軽油の違いについての解説してきましたがいかがだったでしょうか?
ガソリンと軽油の違いはなんとなくわかると思いますが、レギュラーとハイオクの違いは詳しくはわからなかったかもしれません。
また品質やオクタン価または価格の違いについて具体的にはわからなかったと思います。
一方で、レギュラー車にハイオクを入れた場合、ガソリン車に軽油を入れてしまうと壊れてしまうかもしれない話などをしました。
この話の結論として、やはり決められた燃料を入れるべきだということがわかって頂けたかと思います。
これらの話についてはドライバーとしての予備知識として必要だと思いますので参考にしてみて下さい。
また小ネタとしてご家族や友人にシェアをして頂けたらとても嬉しく思います笑。
最後まで読んで頂きありがとうございました。